ちはーっす!自分、ムックルの「クルル」ッス。ヒカリお嬢さんのポケモンッス。そんな自分は今日ヒカリお嬢から重要なお仕事をもらったッス。なんと自分に野生のポニータをスカウトしてほしいらしいッス!これからはヒカリお嬢じゃなくてヒカリ監督と改めようかなー?それとも大佐?なーんちゃって!とにかく自分はすぃーっとポニータの元へ飛んだッス。近くに行ったらほのかに花の香りがしたッス。このポニータは女ッスね!
「そこのお姉さん!こんちはーっす!」
「ごきげんよう」
ややっ!なかなかお上品なお姉さんッスね。
「自分はムックルのクルルッス!」
「人はわたくしをポニータと呼びます」
うん。今のところ警戒されてないッス。よかったッス。
「お姉さん、このまま普通のポニータでいいんスか?」
「どういう意味でしょうか?」
「そこにいる人間のお嬢さんがあんたを仲間にしたいってことッス!」
ポニータお姉さんはヒカリお嬢のほうを向いた。ヒカリお嬢は遠くから自分たちを見守っている。あいかわらずヒカリお嬢は見目麗しいッス。
「まあ、かわいらしい方ですわね」
おっ!好感触ッス♪
「お姉さんどうスか?この容姿端麗、頭脳明晰、高貴で優しい未来のポケモンチャンピオンの仲間にならないッスか?」
ポニータお姉さんはもじもじした。おしとやかだけでなく照れ屋なんスね。
「そうですわね。わたくしなんかでよければぜひお供をさせてください」
「あざーーッス!お姉さんが仲間になってうれしいッス!きっとヒカリお嬢がステキな名前をつけてくれるッス!」
「まあ、光栄ですわ」
自分はポニータお姉さんをヒカリお嬢の下へ連れていったッス。ポニータお姉さんはゆっくりついてきたッス。
「はじめまして」
ポニータお姉さんはお辞儀をした。初対面の挨拶はバッチリッス!
「仲間になってくれるの?」
ヒカリお嬢はおそるおそる訊ねた。だけどポニータお姉さんは即答したッス。
「一生お仕えしますわ!」
おお!最近流行りのメイド属性ッスか!やっぱりヒカリお嬢はお嬢さまッス。こうしてポニータお姉さんは「ランス」という立派な名前をもらい、ヒカリお嬢がチャンピオンになるのを導いてくれたとさ。…………えっ?まだ早いって?…………大丈夫ッスよ!絶対そうなると信じてるッス!たとえ自分がヒカリお嬢がチャンピオンになる瞬間にいなくても、ランス姉さんはナポレオン先輩やラミア姉貴と必ず一緒にいるッス!