カナダでは日本人が少ないため、日本語で話す相手は家族くらいしかいませんでした。娯楽が限られていることもあり、私たち兄妹は日常的に漫才のような会話をするようになったのかもしれません。今でもたまに一緒にゲームをやったり、映画やテレビを見たりします。
ケンカの理由はよく覚えていませんが、たしか家事だったと思います。兄とケンカして数分後、冷静になった私は謝りに行きました。そのときに兄に「あまりにも堂々としていたから、逆に感心したぞ」と言われました。実はケンカの最中、本当に心の底から自分は“世界の中心”だと信じていました(笑)。