ミライ先生の日直日誌

~Ms.Mirai's Day Duty Journal~

ポケモン小説『白黒遊戯2』2人の英雄(1)

※警告

まだ第1章が終わっていませんがいきなりクライマックスに入ります!ゲーム『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』のネタバレが嫌な方は読まないでください。エンディングにかなりアレンジが加えられてあります。漫画+小説で進行します。絵が多いのでパソコンで読んでください。ケータイ・スマホだとととても読み辛いです。

 

白黒遊戯 ~第2章 白き翼~ 

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 Nはプラズマ団の王だった。突如ポケモンリーグに現れたNの城。プラズマ団との戦いのなかノエルは真の黒幕がゲーチスだと知る。ゲーチスに操られているNを止めるべくノエルは城の中を駆ける。途中でゲーチスに道をはばかれるもアデクチェレンが助っ人として参戦。ゲーチスを2人に任せ、ノエルは王の部屋へ向かうが……。
「N!!」

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 ついにNの城の最上階までたどりついたノエル。王の部屋ではNが待ちかまえていた……!
「N!聞いて!ゲーチスはあなたをっ……!」

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「ノエル……待っていたよ。キミならボクのもとまでたどりつけると信じていた……」
 ノエルの言葉はさえぎられた。Nはこれから始まるであろう舞台に陶酔していた。

「ボクが望むのはポケモンだけの世界……。ポケモンは人から解き放たれ本来の力をとりもどす。自由を愛するキミならわかるだろう?そのためにはノエル……キミの力を貸してほしい」

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「キミがいなくてもボクの望みはかなえられる。人間とポケモンが別々に分かれて暮らす世界……。だけどキミがいたほうがもっと確実に、もっと早く新しい世界を作れる。そしてできればノエル……その新しい世界でキミにはボクのとなりにいてほしい」
「N……」
 ノエルは胸が熱くなった。嘘偽りのない言葉。Nはやはり純粋だった。そしてゲーチスはその純粋な思いを利用しようとしている。Nを止められる可能性が少しでもあるとすればそれはノエルしかいない。
 Nは優しく笑った。恋人をなぐさめる男性のように。
「キミもいずれわかるよ。まだポケモンだけの世界が実現してないから賛成できないだけ」

 そう言い終えた直後、Nの顔が少し歪んだ。
「N!?」
「ああ……見える!見えるよ!そう遠くない未来で…………人間だけの世界でキミとボクがいる。周りにはボクたちによく似た子どもたちが走り回っている。なんて素敵な世界なんだ!」
「N……?」
 予知か妄想か。Nの頭に未来のビジョンが流れた。ノエルは彼の身を案じることしかできない。
「ノエル……ボクと一緒に……行こう?」

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「N……」
 最大級のプロポーズ。ノエルはNの気持ちがうれしかった。だが彼の望みに応えるわけにはいかない。

(行きたいよ……。Nと同じ道を歩きたい。でもNが望んでいる道は私が望んでいる道じゃない……!)

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 ノエルは大切な人たちのことを思い浮かべた。幼いときからずっと一緒だったチェレン、ベル、アララギ博士。ノエルはN1人のために他の3人を裏切るわけにはいかなかった。
「できないよ……そんなことできないよ!ポケモンと人間はお互いに必要な存在よ!何百年も何千年も一緒だったのよ!?今さら離れ離れになれるわけないわ!」
「そうか……わかった。なら力づくでもキミを連れていく!!さあ……決着をつけよう」

 ノエルは身構えた。どんなに抗おうと2人は戦わなければならない運命なのだ。互いに一歩も譲らないのなら戦って決着をつけるしかない。
「ボクには覚悟がある!トモダチのポケモンたちを傷つけても信念を貫く!……ここまで来たからにはキミにもあるんだろう?あるならボクの元に来てみせてほしい!キミの覚悟を!!」
 ノエルはジャローダが入っているボールを強く握った。

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(ダメよ……今の手持ちじゃNに勝てない。ゼクロム以外のポケモンなら互角に戦えるけどゼクロム相手じゃ歯が立たない……。どうすればいいの……?)
 時は彼女を待ってくれない。ノエルが迷っている間にNは戦闘態勢に入っていた。
「おいでゼクロム!」

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 Nの合図でノエルは大きなプレッシャーの塊が動くのを感じた。以前リュウラセンの塔で感じたのと同じものだ。王座がある場所が爆発した。壁を壊して現れたのはゼクロムだった。

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「グルアアアアアアアアアアアアッ!!」

 

 ゼクロムは激しく吠えた。電撃を放ち、周りの壁が崩壊する。
「きゃあっ!!」
 ノエルはとっさに頭をカバーした。砂とともに天井の破片があちこちに落ちた。幸いノエルは砂と埃を被っただけで怪我はなかった。ゼクロムもNもノエルを傷つけるつもりはなかったのだろう。

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 ノエルは両腕を下げた。空気がビリビリする。ゼクロムはNを守るように仁王立ちをしていた。


「グルルルルル……」


 ゼクロムが呼吸するだけで威圧感を感じる。黒い巨体は立っているだけで存在感があった。あまりにも強烈すぎてノエルの存在が消されそうなくらいに。

 

(……力がほしい)

 

 ノエルは生まれて初めて力を懇願した。自由を愛し、自由を求めていた彼女は今まで力など求めたことはなかった。チェレンのように強くなってチャンピオンになりたいと思ったこともない。そのノエルが今力を欲している。アクセサリーショップで見かけたネックレスよりも、学校から逃れる旅よりも、傷薬を買うお金よりも、強く願った。

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(力がほしい)

 

  緊張によって乾いた喉を潤す水よりも、吸血鬼が生きるため血を求めるようにノエルは力を望めた。


(力がほしい……!Nを救いたい……。Nを止めるための……この世界を守るための力がほしい!!)

 

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 そのときノエルは揺れを感じた。一瞬地震だと思った。ゼクロム地震を起こしたのだろうか?……いや、違う。ゼクロムとNも戸惑っている。波動はノエルの腰から出ていた。彼女のバッグの中でなにかが動いている。


(バッグの中……ライトストーンがうごめいている!?)


「キミのライトストーンが……!いや、レシラムが!」

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 ノエルはライトストーンをかがげた。ライトストーンが浮かび上がった。妙な渦を描きながら光っている。周囲のオーラを取りこんだライトストーンがそれを強烈な力に変換し、今……解き放つ……!!

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 ライトストーンから光の輪が現れた。まるで土星のようだ。輪はどんどん増え広がっていく。やがてライトストーンは虹色の輝きを放ち、丸くなった生き物――否――ポケモンが現れた。

 

「ホワアアアアアアアアアアアアッ!!」

 

  白陽 ポケモン、レシラムだ。白い竜は体を広げ目を開けた。青空のような綺麗な瞳…………レシラムの瞳はノエルの瞳と同じ色をしていた。

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 レシラムの尻尾が赤くなり、体全体から高熱エネルギーが放出される。レシラムはゼクロムとノエルの間を飛んでいた。

 

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