ミライ先生の日直日誌

~Ms.Mirai's Day Duty Journal~

カナダにいるアジア人。カナダにいたアジア人。

  どうも最近、世界中でおかしなことが起きている。3年前までフランスにいた黒人たちは多くがスペインに移った。去年フランスに行ったとき、あるフレンチレストランに入った。レストランの表にいるのは白人なのに厨房でフランス料理を作るのは黒人という違和感。

 20年前はカナダにいる移民で一番多かったのはインド人だったのに今では中国人だらけだ。アメリカのトランプ大統領が移民を制限すると宣言した翌日、カナダの移民のサイトがアクセス過多で落ちたと聞いたときは笑った。しかしそのカナダでさえ20年前より移民の入国を制限しているという。

 

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 ヨーロッパのことはよくわからないがカナダのことはわかる。おそらくカナダでのインド人と中国人の移民の数が変化したの両国の経済が発展したからだ。インドでIT化が進み高度な教育を受けられるようになった結果、インド人は国外に移民する必要がなくなったのだろう。国内で就職できるならわざわざカナダやアメリカに移住しなくていい。

 一方、なぜカナダで中国人の移民が増えたか?それは中国のバブルでお金持ちになった中国人たちがカナダに移住したからだ。カナダの土地・家の価格は数十年前から上がる一方で下がる気配はない。私が子どものときは「このまま価格が上がり続けたらそのうち誰もカナダで家を買えなくなるのでは?」と思っていた。しかし現在は家が売りに出されたら、たいていの場合お金持ちの中国人が買い取ってしまう。

 なぜお金持ちになった中国人がカナダに移住するのか?それはおそらく経済的な理由と見栄のためだと私は推測する。カナダの学費は安い。カナダではハイスクール(中学・高校)までの授業料は無料だ。公立であれば制服はないので制服代はかからない。学校指定の体操着もないので体操着代もない。給食はないので給食費もなし。日本では中学校の教科書は無料だが、カナダでは教科書は学校が貸してくれるので教科書代もかからない。ハイスクールで奨学金を申し込み、卒業までに優秀な成績を取れば大学・短大に行くための奨学金ももらえる。中国の受験戦争と比べればカナダのIBの授業は易しいのかもしれない。(中国の受験戦争は日本の受験戦争より厳しい。)さらに「海外育ち」という肩書はかっこいい。日本で「アメリカ育ち」が魅力的に聞こえるように、「カナダ育ち」も魅力的に聞こえるのだろう。

 

 これらはあくまでも私の予想だが、数多くある理由の一つや二つは当たっていると思う。

 

 なお、英語やヨーロッパの言語で「帰国子女」を意味する単語はない。中国、台湾、韓国ではあるのかもしれないが……。「帰国子女」や「外国人」という言葉を作って使うあたり、かつて鎖国していて排他的だった日本らしい。特別扱いとも、無意識の差別とも、畏怖しているとも読み取れる。様々な複雑な感情が入り混じって「帰国子女」や「外国人」という言葉が生まれた。「ハーフ」という言葉もそうだ。(なお、私は自分がハーフであることも帰国子女であることも誇りに思っている。)

 

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  私がカナダで住んでいたころ、私の周りにいたアジア人は台湾人と韓国人だった。インド人と中国人は少ししかいなかった。もっとも、私が住んでいた地域はアメリカの国境付近だったのでバンクーバーのような都市部ではインド人がたくさんいたかもしれない。私が通っていたハイスクールは約1,200人の生徒がいた。そのうち15%(180人)はアジア人。中高一貫の5年制の学校で、1学年につき240人の生徒がいたということはそのうち36人はアジア人。と、いうことは30人いるクラスでは4~5人がアジア人だ。それが今では生徒の約半分がアジア人で、その大半が中国人だという。

 

 なぜ当時は韓国人と台湾人の移民が次々とカナダに来たのか?それは彼らが自国で暮らし続けることが危険だと感じていたからだ。彼らは口をそろえてこう言った。

「韓国が北朝鮮に支配されるかもしれないから」

「中国に台湾を支配されるかもしれないから」

 今でも北朝鮮との外交は緊張が続いているし、中国も北朝鮮ほどではないが友好関係を保つのに苦労している。北朝鮮と韓国が一つになる日は来るのだろうか?台湾は中国から確実に独立しているように見えるが……。

 

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 実は台湾人の元親友と決別したきっかけはプロムだった。プロムのチケットを買う際にグループでテーブルを選んで買えば同じ席に座れますが元親友は台湾人の友達と席を決めたのだ。台湾人は台湾人同士で座りたいので当然台湾人を優先する。私は前々からプロムは彼女と同じテーブルで座りたいと主張していてたが彼女の友達に私の存在は無視された。それを知ったときハイスクールで5年間(もしくはそれ以上)我慢していた台湾人に対する不満が爆発した。元親友とケンカして決別してそれ以来交流も皆無で今に至る。

 ケンカしたのは私が子どもだったから……と思う。でもさみしかったから仕方がない。台湾人の結束は強い。一番日本人に近い人種だったので私は彼らの仲間になりたいという心理が働いていた。自分でもその帰属意識に気づいていた。そのせいか今でも台湾人には複雑な思いがある。台湾は親日で文化も似ていたし仲間に入れてほしかった。元親友は「台湾人同士でいるのは心地良いと感じる一方うっとおしい」と言っていた。必要なときは協力し合うけどお互いに興味がないと……。その証拠にハイスクール卒業後カナダに行ったとき同い年の台湾人の女の子に「ハイスクール時代の友達グループと連絡を取り合っている?卒業後は会った?」と聞いたら答えが「あんまり」でした。薄っぺらい関係だ。まあ、どの国でも高校や大学を卒業したあとはみんなバラバラになる傾向があるが……。

 

 なお、私より下の世代の台湾人は幼いときにカナダに来て成長したので中身は実質カナダ人になっていた。そのため台湾人のみのグループは減ったが複雑な気分だ。台湾人が国際的になったのはいいですがカナダ人化したぶん異性との付き合いも活発になって「付き合ってはすぐ別れる現象」が起きていた。……けしからん!お前らの頭には「純愛」という言葉がないのか?!一途な私を少しは見習え!(←?)私のハイスクール時代は恋愛面では冷戦が続いてたわよっ!まあ、私と同世代の台湾人は勉強に集中していたという理由もある。彼らはお互いを監視していた……。

 まあ、あのときは台湾人の女子の大半はイケメン台湾人の双子の男子に恋して、台湾人の男子の大半は日本人である私に恋していたのでカップルが成立しなかったけどね!!そもそも台湾人の男子どもが私の顔に見とれるから私は台湾人の女子グループに入れなかったわけで……おのれ。私がカナダ人にいじめられていたことにも気づかず私の顔ばっかり見やがって……絶対許さない。

 

 ただ韓国人同士の結束はもっと異常で排他的だ。韓国人には興味なかったのであまり交流しなかったが(向こうは私に興味津々だった)、私の韓国人の親友ソイちゃんはカナダ人と仲良くしていたという理由で韓国人グループからいじめられていた。それを知ったのは日本に帰国してメールで連絡を取り合うようになってから。彼女をいじめていた人たちとそのことに気づけなかった自分に怒りを感じた。彼女以外にも「韓国人なのに外国人と仲良くした」という理由で韓国人に仲間外れにされた韓国人は何人もいた。現在カナダにいる韓国人の事情は変わったのだろうか?

 

 話が脱線したが、とにかくカナダに移民したアジア人たちの状況は厳しくて複雑ということだ!その結果どのグループにも馴染めず寂しい思いをする人もいるということを伝えたかった。台湾人も韓国人も自分の国に見切りをつけてカナダに移住した。日本はとても良い国なのでわざわざ海外に引っ越して永住する必要はない。だからカナダでは日本人は少ない。他の国でも同様だ。基本的に日本人は日本にいれば安心して暮らせるのだから。

 

 ……暗い話になってすみません。でも他国の事情も知っておいたほうがいいと思うので書きました。不快な思いをさせてしまった方がいたらごめんなさい!!私は周りの人に「いつも楽しそうにしているから悩みなんてなさそう」と言われたことがあります。でもそれは違います。海外にいたときも日本に帰ってからも理不尽な目にあっているので、辛い現実に負けないようポジティブ思考にならざるをえなかったのです。

 

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