ミライ先生の日直日誌

~Ms.Mirai's Day Duty Journal~

ポケモン小説『白黒遊戯』第5話 自由主義

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 チョロネコツタージャの戦いが終わった。勝者はノエルのツタージャチョロネコに勝ったツタージャはニコニコ笑いながらノエルに飛びついた。

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「ツタタ~!タージャタージャ♪」
「うふふ♪すごいわ。ツタージャ!えらいえらい!」

 嬉しそうにノエルに戦果を報告するツタージャ。Nは目を丸くした。

「そんなことを言うポケモンがいるのか……!?」
「?」
「……?」

 ノエルとチェレンはぽかんとした。あいかわらずNがなにを言っているのかわからない。Nは嫌々チョロネコをボールに戻した。

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「ボールに閉じ込めているかぎり……ポケモンは完全な存在になれない。ボクはポケモンというトモダチのため世界を変えねばならない」

 謎の言葉を残し去っていくN。ノエルとツタージャチェレンは彼を見送った。

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 Nが完全に見えなくなるとノエルは腕を組んで悪態をついた。

「なによあいつ!好き放題言って!」

 チェレンも顔をしかめた。

「……おかしな奴。だけど気にしなくていいよ。トレーナーとポケモンはお互い助け合っている!」
「そうよ!だいたいあたしポケモンをボールに閉じ込めてなんかないわ!さっき捕まえたヨーテーリーとミネズミだってちゃんと逃がしたし!」

  

「そうそう。ポケモンも魚釣りと同じ!キャッチ&リリースで…………ってええっ!?」

 チェレンは大きく口を開けた。1番道路で誰がポケモンを捕まえられるか競争したノエルとべルとチェレン。勝ったのはポケモンを3匹持っていたノエル。そのとき捕まえた子犬ポケモンと見張りポケモンをノエルは逃がしたというのだ。

「はあっ!?なんでそんなことを??別に逃がさなくってもいいじゃないか!」
「そうもいかないわ。ヨーテリーミネズミと約束したもの。『競争が終わったら逃がす』って。データさえ手に入ればいいでしょ?」
「はあ?そ、そりゃそうだけど……」

 ツタージャはうんうん頷いた。完全にノエルの味方だ。

「ま、あたし本当に仲間にしたいポケモンしか捕まえないことにしてるけど」
「結局図鑑のデータが埋まらないじゃないか!」

 チェレンは興奮して声を上げた。さっきから身振り手振りの動作が激しい。

「君がそこまでしてポケモンを捕まえない理由はなんだ?!」

 ノエルの目がキリッとなった。

ポケモンの自由を邪魔したくないの」

「……なに?」

 チェレンは眉をひそめた。

「あたしは自由が好き。せっかく学校から解放されたんだもん。自由を楽しみたい。きっとポケモンも同じ。あたしはポケモンの自由を奪いたくないの。だからあたしは自分からついていきたいっていうポケモンしか仲間にしないつもり」

 チェレンは唖然とした。かつて彼はありとあらゆるポケモントレーナーの雑誌を読んだ。だがノエルのようにそこまでポケモンの自由にこだわるトレーナーは初めてだった。

「……呆れた。好きにすれば?僕は先に行く。次の町……サンヨウシティのジムリーダーと戦いたいんだ」
「いってらっしゃい」

 ツタージャは手を振らないノエルの代わりに手を振った。バイバイ、と。

「君もどんどん戦いなよ。トレーナーが強くなるには各地にいるジムリーダーと勝負するのが一番だからね」

 チェレンは歩き出した。だが6歩進んだところで足を止めた。

「あ、そうそう。さっきの彼氏発言のことだけど…………またやばい奴に絡まれたらさっきのように僕の名前を言えばいい。メンドーなことはごめんだけど君に被害が及ぶよりマシだからね」

 それを聞いてノエルは口笛を吹いた。

「ヒュ~♪優し~い♡」

 今度こそチェレンはいなくなった。ノエルはツタージャと1人と1匹きりになった。ノエルは少し考えた。自由を満喫するために旅に出たが何をすればいいかわからない。やることがないのでノエルはとりあえずチェレンの言う通りジムリーダーに挑むことにした。

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